CXデザイン カスタマーサポート/カスタマーサクセスをハックする

カスタマーサポート/カスタマーサクセスの理論、経験、情報を発信するブログ。

君はカスタマーサポートのSVに1ヶ月でなれるか?!

カスタマーサポートの業界は転職が多い。そのため、職場が変わったタイミングで、新しく業務知識を覚える必要があるし、既存のスタッフとも信頼関係を築かなくてはいけない。

 

SV(スーパーバイザー)といわれる、管理者たちは、転職すると当たり前のように、業務理解し成果をあげなくてはいけない。

 

カスタマーサポートに従事しているあなたは、どんな業務でも1ヶ月以内に知識と信頼を勝ち得、かつ何かしらの成果をあげることができますか??

 

すごいスーパーSVと一般SVは、この最初の1ヶ月で全てが決まる。

なぜか?!

 

それは、メンバーに尊敬されるか、それともうまくあしらわれる存在になるかの分岐点だからだ。

 

そして、それを左右するのが、業務を習得する際に重視しているものなのである。

 

今回はその3つのポイントについて語ろう。

 

■業務習得方法の違い 

業務習得に1ヶ月以上時間がかかる人は、業務を覚えることを重視している。それはさながら、英単語のような暗記要素が強い。こういうタイプは、新しいユーザーからの質問が来ると、その都度、頭のなかに記憶を追加していかなくてはいけないため、質問数と同じ量の記憶が必要になる。

 

カスタマーサポートで覚えなくてはいけない知識は膨大なため、とても時間がかかり、そして忘れていってしまうわけだ。

 

一方、1ヶ月以内に業務をマスターしてしまう人は、最低限の知識しか覚えない。では、どうやって業務を習得しているのか?

 

答えは、判断基準を記憶している、ということだ。

それは、ユーザーからの質問のパターン化である。

 

カスタマーサポートのナレッジは、大抵どこかに記録されている。対応マニュアル的なもの、wiki的な検索DBなど。

 

そのため、何種類かのパターンを覚えたら、あとは暗記をせず、対応内容の参照をすることで対処することができる。

 

重要なのは、どういう種類の問い合わせがきたら、どの情報検索ツールを使って対処するばいいのか、またどうやって情報を検索すればいいのか、を知っておくこと。

最小の記憶で対応範囲を最大化できるのだ。

 

スーパーSVは、その情報の仕分け方がとてつもなく上手だ。
スーパーSVが業務中にメモをしているのは、このような判断の切り分け方である。

 

前者のすべて記憶しようとする一般SVタイプは、案件ごとにメモをしなくてはいけないため、膨大な案件に記憶の領域を取られてしまう。そして、自分の書いたメモですら、活用できずに終わってしまうのだ。

 

■対応範囲の違い

上記の案件の覚え方の違いについては理解できただろうか?

 

この違いから、その人が影響を及ぼす範囲が変わってくる。

一般SVは、一つ一つの案件におけるトークフローや、FAQの作成などはできるだろう。

 

ただし、それはカスタマーサポートのスタッフにとって、あくまで参考程度にしかならないものだ。使う側にとっても、その情報はアレンジされていくものなので、あまり効果を発揮しないことが多い。

 

後者のスーパーSVはどうだろうか?

スーパーSVは、業務習得の段階から(最初の1カ月から)判断内容の習得という観点で物事を見ているので、頭の中は業務フロー化されている。

 

その為、業務フローでおかしなところは修正するし、無駄な判断を要しているところを省くことができるのだ。

 

ここから言える結論は、一般SVは無駄な業務を行っており、スーパーSVは無駄な業務を省く業務を行うことができるのだ。

 

■視点の違い

ここまでの記述を簡潔にまとめると、一般SVは部分最適、スーパーSVは全体最適を見て行動することができると言える。一般SVは、業務の優先順位や、案件の重みつけをすることができないため、すべての業務が1番!という風になりがち。

 

結果、何もかも手が回らない、という状況になりがちだ。

 

一方、スーパーSVは何が重要かを判断できるため、今解決することを絞り、一つずつ問題をかたずけていくことができる。皆が忘れていた、ちょっとした業務改善なども行うことができるため、最初の1カ月で成果を出すことができるのだ。

 

簡単に言うと、視点が違うだけ。

しかし、その視点の違いで、メンバーからの信頼が違ってくる。

 

君がスーパーSVかどうかは、最初の1カ月間にかかっている。

 

もしもこれまで、最初の1カ月間で成果を出すことができなかったのであれば、残念ながら、君は単なる一般SVに過ぎないのである。

 

もし、これからスーパーSVになりたいのであれば、以下の書籍などを読んで勉強することをオススメする。

 

カスタマーサポートのメンバーたちは、表面上、従順な顔をして指示を受け入れていても、裏で何をいっているかわからない。

 

カスタマーサポートでスーパーバイザーとして信頼を勝ち得るためには、最初の1ヶ月を死に物狂いで努力することをオススメする。

 

それだけで、後の終業期間は驚くほどに楽になるだろう。

 

 

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