ギリギリでの仕事が崩壊を招く
カスタマーサポートや事務職、販売職など、アルバイトやパートタイムを多く雇っている組織によくありがちなのが、どれぐらいまで人員予算を削って採算を出しにいくか、という議論。
上記のような組織は常にギリギリの余裕のないオペレーションを強いられる。果たしてこれは、健全なる運用なのか?と、問えば、現場の人は、んなわけないだろー!!と言うに違いない。
では、なぜ健全ではないのか?
それを言語化し、予算を管理している責任者と交渉をしなければならない。ここでは、責任者を説得する要素を並べてみよう。
まず第一に、
その予算は、欠勤、有給消化、遅刻、退職は含まれてますか?
人間は機械ではないし、有給を使う権利もある、よって人が完璧に稼働するわけはないのだ。そのため、必然的に稼働減は発生する。もし、予算管理者が、つべこべ言わずにとにかく稼働させろ!っていったら、全員で退職届をだそう。あなたは、明日からみんな来ないですけど、この組織を稼働させられるんですね?と問いかけよう。
ちょっと話が逸れたが、稼働減に関するデータは、過去の傾向をしっかり出すべきである。カスタマーサポートの部署ならそのチームの情報と、全社の情報も比較しておこう。
これぐらい、いつも減るんです。という情報と、みんなもホラ休んでるでしょ、という情報をちゃんと出さないと、おまいらだけが休んでんだろ!と、言われかねない。
人間を正しく理解して、計画は作ろうね、ということだ。
二つ目は、常にバッファを持たせた状態にしておくこと。いう、誰がやめても大丈夫な状態が最も健全な体制だ。
ここで重要なのが、それって楽したいだけでしょ?と、思われかねないので、バッファを説明を明確にする必要がある。
結論から言うと、基本アイドル時間はあるので、その時間は○○の時間にあてます!という何かの業務を請け負う姿勢を見せることが大事だ。これが会社にとって、やりたかったけど、なかなか進まなかった案件なら尚可だ。
しかし、このバッファを使った業務ははもし急な稼働減があったときは、安定するまで休止する、という協定を結んでおく必要がある。
業務の稼働を健全状態と緊急状態に分け、その際の優先順位を決めておくと業務シフトの意思決定もスムーズだし、みんなの理解も得られやすい。
何より、カスタマーサポートとか事務の仕事は、ルーチンの仕事が多いので、事前に計画されていない突発的な仕事も多い。例えば、新しいサポートしてくれーとか、プロモーション活動で新しい案内が必要になった等、キャッチアップすることも多く、新しい業務が発生することもある。
そういった業務負荷は事前の予算や計画で加味されることがない。(1件1件は小さいので、影響値が小さいのだが、受ける側からしたら、なれるまで時間がかかる)
そのため。、よくカスタマーサポートへの仕事依頼で発生するやりとりが「いや、、ちょっとその業務を受ける余裕がないですね。。。人を雇ってから」とかになりがちだ。
そういった不毛なコミュニケーションを無くすためにもバッファを用意し、突発的な依頼にもそのバッファを使って対応する、バッファのタスクは一度休止して運用が安定したら再開する、といった判断をスムーズにすべきである。
結論はギリギリで組んだ仕事は、現場の負荷を高めるだけでなく、実はコミュニケーションに時間がかかり、その分コストがかかってしまう。他のタスクを進めるという理由と、全社で気持ちよく仕事をする意味でも、バッファを設け、安定的に運用する方が、費用面でも健全な体制を作ることができるといえるであろう。
仕事のやりとりで重要なのは相手をリスペクトできるか
仕事のやりとりで、取引先や営業の方と接していると、仕事ができる人、できない人、信頼できる人、できない人がわかる気がして、自分がまだまだだなぁとか、もっと勉強しなきゃいけないなぁと改めて感じさせられる時がある。
具体的には、
- 話が早い
- 情報を持っている
- 今後の関係性を大事にしている
というところ。
話が早い
これは結論を先に出してくれ、何を判断すればいいかコミュニケーションが最小で話ができる、ということ。営業マンでたまに、結論を最後に持ってきて、だらだら導入部分を話し、こちらが言ってもいないようなニーズを作り出す人がいるが、はっきり言ってウザいだけである。資料とか全部すっ飛ばして、結論をこっちはもう見てるし!
要は、相手目線があるかないか。結論ありきで話をしてくれる人は、相手の時間を取っている感覚がとても強く、有意義な時間にする努力をしてくれる。しかし、必要のない提案をする営業マンは、自分が言いたいことをいっているだけであり、自分目線が強いと言わざるを得ない。
話が早い、ということは相手目線を追求している=仕事ができる、と言えるのだろう
情報を持っている
できる人は常に最新の情報やトレンドを教えてくれる。打ち合わせでのちょっとした間に、有益なやりとりが発生するのだ。
特に自分達が専門とする分野であれば最新の情報は常に押さえている。
業界の情報をキャッチアップしているだけでなく、自ら発信している人もいる。
こういう人は、会うこと自体に価値がでてくる。
仕事ができる人=常に学んでいる、知識の上書きをしている、と言えるだろう
今後の関係性を大事にしている
できる人は、仮にニーズがあわず、提案を、受け入れられないときでも、全く嫌な顔をしない。むしろ、その時はタイミングが合わなかっただけ、というポジティブな受け止め方をしてくれる。
自分をどういうときに、どういう使い方をすればいいのか、自他共にわかっているので、それを明確にしてくれ、存在感を残すことができるのだ。
印象に残るので、本当にそのタイミングが訪れた場合に、第一に思い出されるのだ。
仕事ができる=記憶に残る人、ということが言えるだろう。
カスタマーサポートでも、カスタマーサクセスでも、お客様との関係性でお互いがお互いをリスペクトしてくれる関係性が理想的だ。
この概念を応用すると、まず、相手の期待値を理解し、カスタマーサポートとしての役割(できること、できないこと)を明示し、結論ありきで最短のコミュニケーションを目指す、ということが共通する部分であろう。
この仕事ができる人から、カスタマーサポートの対応方針を決めると、自ずと磨くべきポイントが見えてくるのではないだろうか?
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CSでのクレーム対応者の育成とは?
カスタマーサポートは大変だ!
日々クレームの山が積みあがる!!
そんな状況の管理や対応に嫌気が差す人も少なからずいるでしょう。
それは当たり前だ。それがわかってカスタマーサポートをやっているのだ!という乱暴な話ではなく、どうすれば精神的ダメージを少なくしてカスタマーサポートを運営できるのかを語りたい。
まず、前提として
- クレームが嫌な人は雇わない
は実は最も大事である。そもそも就業するにあたって、マネジメントのコストを最小にするに越したことはない。
そんな人、なかなかいないのでは?と思っているあなた、実はそういったクレーム対応が平気な人が現実に存在する。
まさに稀有の人材!!
見つけたら、とても優遇しよう!
と、いうことでもない。
私が言いたいのは、そういう人を参考にすれば、そのマインドを模倣し、クレーム対応ができる人材を育てることが可能であるのではないか?と言うことだ。
何故、クレーム対応が平気なのか?
クレームがへっちゃらな人が言うには、仕事と割りきっているから、と話す人が多い。
仕事の自分とプライベートの自分を上手く使い分けていると、いうことなのだろうか?
また、いくら怒鳴られても、けなされても、文句を言われても、実際にその人が殴り込んで来るわけでもないし、守られてるから。
ともいう。
対面だとまた、違うかもしれないが、電話対応などは、お客様との距離があるので安心ということだろうか。
もうひとつは、暴言、汚い言葉をかけられると、「あー、この人社会的にNGなことしてるなー。大人になって受け止めてあげる必要があるなー」ということ。
私は、最後の内容が衝撃的だった。
クレームを通して、お客様の気持ちを受け止める。それに真摯に向き合うことで、お客様を包むような気持ちがあるということだ。
なるほど、クレームをいってくる人は、確かにちょっと変わっている人が多い。多くの場合、サービスの期待値に対して、価格設定がされ、サービスがコミットしているサービスレベルが設定される。
例えば、昔のADSLや光通信のベストエフォードという品質レベル。これは、完全に通信が快適にできることを保証していない。電話回線やもろもろの要因で通信速度に影響力があるからだ。
レアジョブなどで有名なオンライン英会話などもその類いだろう。skypeを通してフィリピン人講師と多くの英会話を行える。しかし、時にフィリピンの通信の問題やskypeの不具合が発生したりする。(本当に稀のようだが)
両者はユーザーにそのリスクを許容してもらう代わりに、安価でサービスを提供してくれる。
自分がユーザーなら、例えば、5倍の値段を払えば、絶対に不具合起こしません!というサービスと、たまに起こるけど5分の1の値段でいいですよー、だったらどちらを選ぶだろうか?
私は、間違いなく後者だ。
何を言いたいかというと、クレームをいれてくれる人は、そのサービスバランスを理解していない人が多い。クレーム対応がなれている人は、その傾いたサービス理解を客観的に見ていて、大人の対応ができる人なのだ。
極端に言うと、子供が騒いでいる親のようなもの。
ギャーギャーいったとしても、ストレスを感じず、違いを理解し、相手の理解を待つという忍耐力がある人。(まぁ子育てもストレスを感じる人はいますが)
上記のマインドを持てれば、まぁ仕方ないか、とか、しょうがないなーという親目線で相手の話を聞くことができる。
自分を一段上の視点で物事で見る事、また一段上から人との話を聞くことで、自分の精神状態を安定に導けるのかもしれない。
CSが販売スタッフに習うお客様への特別対応とは?!
カスタマーサポートを行う上で、以前の記事で戦略が重要、顧客を選ぶことが重要だと述べた。
理想はわかるが、全てのお客様に満足するのは時間もかかるし、コストはどんどん膨らんでいく。
これをリアル店舗の販売スタッフの対応に重ねてみるとよく分かる。いろんなお客様が店舗に訪れるなかで、販売スタッフは全てのお客様に平等に対応し、満足してもらえているだろうか?
答はNOに違いない。
販売の現場では、このように全てのお客様に最高の笑顔を届けたい!という理想と、次から次へとくるお客様との対応の狭間で現実を突きつけられていく。
メールや電話のみのコールセンターやサポートセンターだと、ユーザーは必然的に順番に対応され、その問い合わせボリュームもリアルな人の顔や気配を感じないため、量や数としか認識されない。
リアル店舗はお客様と直に接していることで、お客様もこっちの都合はお構いなしにいろいろな要求をしてくるし、店舗はセンターに比べて固定費がかかるため、人件費も削らなくてはいけないため、常にギリギリのサポート体制を強いられる。
その結果、必然的に販売の最適化がされていくと私は感じている。
最適化とは何か?!
それは、対応すべき顧客と対応すべきでない顧客の選別だ。
彼ら、彼女らがよく言うのは、「なんとなく買ってくれそうな人がわかる」とか、「あの人なら、間違いなく買ってくれる自信がある」などのセリフだ。
彼ら、彼女らは、お客様が着ている服、身に付けているもの、表情、行動、年齢、性別などの情報を確認し、瞬間で見込度合いを判断しているのだ。
カスタマーサポートでも、相手の声や話し方を聞いてどういう対応をすべきか、という判断をしている人がいる。
しかしながら、リアル販売の相手の情報量に比べると圧倒的に情報が足りない。
これは、直接人に会うのと、電話で話すのとでコミュニケーションが異なるのと同じだ。
この、販売の現場で行われているお客様情報セグメントによる分析と対応レベルの判断はカスタマーサポートでも見習う必要があるのだ。
ユーザーセグメントや問い合わせ回数、問い合わせ内容によって、ただテンプレートを作って回答するだけでなく、お客様を選抜すること。
間違えてはいけないのだが、全てのお客様に満足問い合わせには誠実に返答しよう。大事なのは、見込が高いお客様に特別の対応をしよう!と、いうことだ。
顧客を選ぶ、ということは、大事なお客様を決め、特別扱いをしよう!ということなのだ。
忙しいときは、優良顧客を優先して対応する。この人たちは、我々のファンであり、応援してくれている人だからだ。
特別顧客を決める基準は何でもよいが、必ず会社に利益をもたらしてくれる人を選ぶことを忘れてはいけない。
ファンは、自分と同じ人をサービスに呼び込んでくれ、同じような行動を推奨する。
もし、そのお客様がクレームが多くで返金ばかりを要求する方ならば、そのお客様を特別認定してはいけない。なぜなら、もしそのお客様を返金で感動させたなら、その知り合いも同じ行動をする可能性が高いからだ。
優良顧客には、我々のサービス利用において理想的な使い方をしているユーザーを選ぼう。
選び方を間違えなければ、あなたのサービスはきっと上手くいくはずだ!!
CSをやる理由!なぜCSなのか。
あなたは何故、カスタマーサポートの仕事を選んだのですか??
そんなことを自分に問いかけてみる。
一般的に捉えられているカスタマーサポートのイメージは、クレーム対応が大変そう、日々のオペレーションに忙殺されそう、などど思われてないだろうか?
正直にいうと、カスタマーサポートは、超大変です!
あたりまえでしょ!
って言いたくなるw
じゃ、なんでやってるの??
と、言われるわけだが、実はその問いこそが答えなのだ。
私は、カスタマーサポートが最も大変な業務で、変革の余地があるからやっているのだ!
人によって価値観は違うので、オススメはしないがw
私の考えは、企業規模で働くとしたら、
ベンチャー>大企業 だと思っているし、
課題だらけで複数業務>整理されていて単一業務 だと思っている。
優秀なプロジェクトマネージャが仕切るような、あなたの役割はこれです!的な区分けやセクショナリズムなど、無視しちゃいたいわけです。
そうなると、オペレーションを回しつつ、人の育成システムも作り、採用も考え、労務にも詳しく、ウェブも改善、なんならプロダクトも改善、オペレーション企画、マーケティングもやってしまう、などカスタマーサポートからウェブの仕事を兼ねるのは意外といけるんですよね。
だけど、逆はいない。
綺麗な仕事が好きだから。
オペレーションを握りながら、企画を兼ねていくというのは、軍隊掌握しながら、文官たちよりも凄みがある、ってイメージ?w
と、まぁカスタマーサポートってやりようによってはすごく自由自在に裁量があると私は思っているんです。
そういうカスタマーサポート責任者、広く言うとオペレーションのプロダクトリーダーたる人が、どんどん増えていって欲しい。
将来的にAIなどにユーザー対応が部分的に代替えされたとき、そのオーナーはカスタマーサポート部隊になっているべきである。
それが自分達カスタマーサポートが牽引していく気概を見せていかないと、カスタマーサポートの地位や待遇は今より酷くなってしまうだろう。
当たり前のように、最新のテクノロジーはマスターしておきたい。
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