CSが販売スタッフに習うお客様への特別対応とは?!
カスタマーサポートを行う上で、以前の記事で戦略が重要、顧客を選ぶことが重要だと述べた。
理想はわかるが、全てのお客様に満足するのは時間もかかるし、コストはどんどん膨らんでいく。
これをリアル店舗の販売スタッフの対応に重ねてみるとよく分かる。いろんなお客様が店舗に訪れるなかで、販売スタッフは全てのお客様に平等に対応し、満足してもらえているだろうか?
答はNOに違いない。
販売の現場では、このように全てのお客様に最高の笑顔を届けたい!という理想と、次から次へとくるお客様との対応の狭間で現実を突きつけられていく。
メールや電話のみのコールセンターやサポートセンターだと、ユーザーは必然的に順番に対応され、その問い合わせボリュームもリアルな人の顔や気配を感じないため、量や数としか認識されない。
リアル店舗はお客様と直に接していることで、お客様もこっちの都合はお構いなしにいろいろな要求をしてくるし、店舗はセンターに比べて固定費がかかるため、人件費も削らなくてはいけないため、常にギリギリのサポート体制を強いられる。
その結果、必然的に販売の最適化がされていくと私は感じている。
最適化とは何か?!
それは、対応すべき顧客と対応すべきでない顧客の選別だ。
彼ら、彼女らがよく言うのは、「なんとなく買ってくれそうな人がわかる」とか、「あの人なら、間違いなく買ってくれる自信がある」などのセリフだ。
彼ら、彼女らは、お客様が着ている服、身に付けているもの、表情、行動、年齢、性別などの情報を確認し、瞬間で見込度合いを判断しているのだ。
カスタマーサポートでも、相手の声や話し方を聞いてどういう対応をすべきか、という判断をしている人がいる。
しかしながら、リアル販売の相手の情報量に比べると圧倒的に情報が足りない。
これは、直接人に会うのと、電話で話すのとでコミュニケーションが異なるのと同じだ。
この、販売の現場で行われているお客様情報セグメントによる分析と対応レベルの判断はカスタマーサポートでも見習う必要があるのだ。
ユーザーセグメントや問い合わせ回数、問い合わせ内容によって、ただテンプレートを作って回答するだけでなく、お客様を選抜すること。
間違えてはいけないのだが、全てのお客様に満足問い合わせには誠実に返答しよう。大事なのは、見込が高いお客様に特別の対応をしよう!と、いうことだ。
顧客を選ぶ、ということは、大事なお客様を決め、特別扱いをしよう!ということなのだ。
忙しいときは、優良顧客を優先して対応する。この人たちは、我々のファンであり、応援してくれている人だからだ。
特別顧客を決める基準は何でもよいが、必ず会社に利益をもたらしてくれる人を選ぶことを忘れてはいけない。
ファンは、自分と同じ人をサービスに呼び込んでくれ、同じような行動を推奨する。
もし、そのお客様がクレームが多くで返金ばかりを要求する方ならば、そのお客様を特別認定してはいけない。なぜなら、もしそのお客様を返金で感動させたなら、その知り合いも同じ行動をする可能性が高いからだ。
優良顧客には、我々のサービス利用において理想的な使い方をしているユーザーを選ぼう。
選び方を間違えなければ、あなたのサービスはきっと上手くいくはずだ!!
CSをやる理由!なぜCSなのか。
あなたは何故、カスタマーサポートの仕事を選んだのですか??
そんなことを自分に問いかけてみる。
一般的に捉えられているカスタマーサポートのイメージは、クレーム対応が大変そう、日々のオペレーションに忙殺されそう、などど思われてないだろうか?
正直にいうと、カスタマーサポートは、超大変です!
あたりまえでしょ!
って言いたくなるw
じゃ、なんでやってるの??
と、言われるわけだが、実はその問いこそが答えなのだ。
私は、カスタマーサポートが最も大変な業務で、変革の余地があるからやっているのだ!
人によって価値観は違うので、オススメはしないがw
私の考えは、企業規模で働くとしたら、
ベンチャー>大企業 だと思っているし、
課題だらけで複数業務>整理されていて単一業務 だと思っている。
優秀なプロジェクトマネージャが仕切るような、あなたの役割はこれです!的な区分けやセクショナリズムなど、無視しちゃいたいわけです。
そうなると、オペレーションを回しつつ、人の育成システムも作り、採用も考え、労務にも詳しく、ウェブも改善、なんならプロダクトも改善、オペレーション企画、マーケティングもやってしまう、などカスタマーサポートからウェブの仕事を兼ねるのは意外といけるんですよね。
だけど、逆はいない。
綺麗な仕事が好きだから。
オペレーションを握りながら、企画を兼ねていくというのは、軍隊掌握しながら、文官たちよりも凄みがある、ってイメージ?w
と、まぁカスタマーサポートってやりようによってはすごく自由自在に裁量があると私は思っているんです。
そういうカスタマーサポート責任者、広く言うとオペレーションのプロダクトリーダーたる人が、どんどん増えていって欲しい。
将来的にAIなどにユーザー対応が部分的に代替えされたとき、そのオーナーはカスタマーサポート部隊になっているべきである。
それが自分達カスタマーサポートが牽引していく気概を見せていかないと、カスタマーサポートの地位や待遇は今より酷くなってしまうだろう。
当たり前のように、最新のテクノロジーはマスターしておきたい。
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CSの最強ホスピタリティとは?
ホスピタリティとか、おもてなしとか、相手のことを配慮して、先回りした対応を行うことで感動を呼ぶ事はカスタマーサポートやサービス業として尊重されている。
有名どころでいうと、リッツ・カールトンとかディズニー、スターバックスとか、事例としては多くの事があげられているが、その根底にある理論は何なのか??ということはちょっとわかりずらい。
多くの共通点は
- マニュアルがない
- 研修に時間を割いている
- スタッフに裁量がある
などである。
しかし、このような企業にたいして、逆に疑問点も共通しているところがある。
- 決してスタッフの待遇が良いわけではない
- ユーザーの喜ぶことをしよう、という共通ルールはあるが、それが何かはわからない(個人の主観になっている)
そう考えた結果、上記のような企業がとても上手なのは、ブランディングである、という結論にたどり着いた。
ブランディングが上手くいっていると、サービスにユーザーが求めるものがイメージしやすい。その結果、カスタマーサポートの対応も判断しやすくブレにくい、という好循環を生み出すのだと感じる。
この結論から導き出せるのは、ホスピタリティはブランディングから対応指針が見えてくるということだが、ブランドを生み出すにはサービスのコンセプトが必要になる。
よってカスタマーサポートのホスピタリティを作り出すには、サービスのコンセプトを固め、その指針沿っているのかを吟味する必要があるのだ。
カスタマーサポートで勘違いされがちなのは、全てのお客様に満足するためのホスピタリティをしようとしてしまうこと。
カスタマーサポートは、自分たちのサービスコンセプトを理解し、それを最大限発揮するタイミングをユーザーとの間に見つけ、即時に判断できる体制がホスピタリティというものになると私は定義する。
リッツ・カールトンやディズニー、スターバックスが成功しているのは、そのコンセプトを作り出し、研修で運用でそこをブラさない努力をしているからだと思う。
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CSに絶対に向いていない人とは?!
以前、カスタマーサポートに向いている人の話を書いたが、今回は向いていない人の話をしよう。
そういう人はズバリ、感情的な人である。
カスタマーサポートに限らないが、あなたの周りに、
- やたら人の愚痴を言う
- 人の好き、嫌いがある
- 派閥形成を行う
- 自分のこだわりがありすぎて方針に従わない
などの人はいないだろうか?
こういう人は、自分目線で物事を判断するので、相手の考えていることを理解しようとしない。
自分は悪くない、悪いのは相手、という思考に陥りやすい。それは、ユーザーの対応としては絶対にやってはいけない行為なのだ。
また、そういう人は、大抵、仲の悪い同僚がいる。職場の環境も雰囲気が悪くなり、ギスギスしてしまう。
こういう人はいくら能力があっても、カスタマーサポートをやるべきではない。多くのスタッフが感じる違和感は、ユーザーにも伝わっていると認識したほうがよい。
チームの成果を落とし、パフォーマンスを落とし、ひいては他のカスタマーサポートの適正のあるメンバーの退職につながってしまう。
理想のカスタマーサポートにこだわるなら、それを実現するチームメンバーにこだわろう。
感情は、その人と他人の中に生じるギャップから生まれるものだ。そのギャップを認識して埋める努力をすることがカスタマーサポートだ。それを真っ向からやる気がない人は、カスタマーサポートの素養はないのである。
カスタマーサポートの第一歩は、相手との違いを認識することから始まるのだから。
このような他者との違いの認識や、多様性の理解は心理学から学ぶことをオススメする。
私が大好きなアドラー心理学を読みやすくした嫌われる勇気などは、とても読みやすくオススメだ。